南フランスの鷹の巣村・エズに住むパリジェンヌ画家の暮らし

新緑の香る季節、南フランスの小さな村・Éze(エズ)から来たフランス人アーティストを迎えてのトークショーが開かれました。
主催者は「魔法の質問」の著者、マツダミヒロさんと奥様のワカナさん。
アーティストはバーバラ・ブロンシュ(Barbara Blanche)さん。Éze(エズ)はフランス南東部コート・ダジュールの街。ニースとモナコの間にある小さな村、通称'鷹の巣村'。ヨーロッパの美しい村30選にも選ばれています。崖の上にお城がそびえ立つ、まるで中世の世界。バーバラさんはパリ生まれ。20代の頃に訪れたエズで出会った旦那様とご結婚されてから現在までエズにアトリエを構えて活動されています。まさに運命的ですね。
エズは地中海に面した山の中。14世紀からのお城や家が建ち並びます。車もない小さな街で俗世からかけ離れたような特別な時間の流れる場所。アーティストに好まれる静かな空間。今は多くの観光客が訪れ、村の天辺までの細い道を行き交います。天辺からは360度の水平線が見渡せるそう。朝晩は静けさを取り戻して本当のエズの音や香りを感じることができるとバーバラさんは教えてくれました。

ミヒロさん・ワカナさんはご夫婦で多くの国を訪れていますが(ポットキャストの'ライフトラベラーカフェ'が人気)エズについては同じような場所が他にないとのご感想でした。その旅の途中でバーバラさんの絵に出会いインスピレーションを得たり癒されたりと惹かれていったのだそうです。
バーバラさんの絵はエズの自然から生み出されます。命を持っているものを絵に組み込んでいきます。この世の中の全てがインスピレーション。そのインスピレーションは一瞬の小さなもの。どんな色を使って表現しよう?と本能的に選んでいます。出来上がりは最初からわかっていて、後から色を選び直すことはないそうです。
人間にとって一番古いシンボルである「木」。木は人間にとってなくてはならないもの。その木で四季を表現した作品が印象的でした。左上から春・夏・秋・冬。
原画は立体的。これはバーバラさん独自の手法。自分のことばを絵に語らせています。絵に囲まれた会場にいると自然の中にいるようでとても気持ちいい。人は自然に生かされいることを改めて実感しました。
アーティストはふわふわしたものではなく、本当に真面目に職人のように仕事をしています。絵には私の全てのエネルギーが込められているけれど、作品を生み出すにはものすごくエネルギーが必要とバーバラさん。アーティストとして最上の美しさを届けるのが義務だから、そのために自分らしくいることは大事。だから自分の調子が最高でなかったら画材を取らないともおっしゃっていました。アーティストとして探求することは続いていくけれど、その過程でもこうして世界中に私の絵が散らばり、観てくれる方が増えてくれること、絵を買ってくださることに本当に感謝しているとお話を聴いていてとてもいいエネルギーが循環されていると感じました。

最後にミヒロさんの「フランス人は毎日クロワッサンを食べているのか?」の質問に対して、「NO!いい物ばかり食べ続けたらいい物ではなくなってしまう」という回答に納得しつつ、笑いの渦でトークショーは幕を閉じました。

私を再発見するフランス旅

大人になってから、新しいことを1から始めるって新鮮◡̈⋆ 少しずつ体験していった、フランス旅について綴っています。

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