サヴィニャックからのメッセージ
練馬区立美術館で開催されているサヴィニャック展『サヴィニャック パリにかけた魔法 SAVIGNAC I'enchanteur』に行ってきました。
通りにはたくさんの広告が飾られていて、美術館に着くまでワクワクとした道のり。
西武池袋線 中村橋駅から徒歩5分。ほのぼのとした公園を通ってすぐのところ。
サヴィニャックを知ったのは、今から十数年前。インターネットで紹介されていた 'Buvard(ビュバー)' と呼ばれるインク吸い取り紙。ビュバーは1950年から1970年代にフランス企業の広告として配られていたそうです。
その中にサヴィニャックのポスター広告もありました。こんなに可愛らしいと、集めたくなってしまいますね。
インターネットや、パリ・ヴァンヴの蚤の市で値切り交渉しながら買ったのは、いい思い出。
サヴィニャックはグラフィックデザイナーのカッサンドルに憧れ、彼のもとで学びますが、その後独自の表現方法を打ち出し、遅咲きの41歳で"牛乳石鹸モンサヴォン"のポスターが見染められ、一躍脚光を浴びます。
ポスターを一目見ただけで商品の内容がわかる、インパクトのある広告。
なかでも印象に残るのは、商品を使うシアワセ感がポスターから伝わってくること。作品の中に登場する動物や人間の口角が上がっていて、思わず微笑んでしまいます。
1950年代から、パリの街や地下鉄に飾られたサヴィニャックの作品たち。
あの時代に居合わせたかったなぁと思わずにはいられません。
展示を観ながら、サヴィニャックに学ぶことがありました。
それは諦めないこと。
一度企業に却下されたポスターを大切に保管して、また別の企業へ提示してみるということを試みています。
実際に別の企業では採用されるケースも多々あったようです。
大きく展示されていた
「TOUS DANS LA COURSE」と書かれた作品の日本語訳を見ると、
「皆やるべきことを一緒にやろう」とありました。
よそ見をせずに、自分の大切なことに集中していこう!と励まされます。
購入したポストカード。
他にも様々なグッズがあります。
諦めずに何度も挑戦し続けて、41歳で作品が認められたサヴィニャックのブレない姿勢、温かくも力強いメッセージに勇気づけられます。
最終コーナーでサヴィニャックの満面の笑みを観ながら、幸せ感いっぱいに美術館をあとにしました。
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